椎間関節の潤滑2
ボクは自分の手技が一番だとか、他よりも優れている、とか言うのは好みません。
根底に「証」という概念があるからです。
足の療法には恐ろしいまでの可能性があるのも事実ですが、全てそれで解決できるものとは考えていません。証が合えば、超絶的な効果があることもあるし、証が合わねば、さほど効果がない場合もあります。まあ、当然です。
考えてみれば、クラニアル(頭蓋)療法を取り入れたのは足の施術家だったからに他ならないような気がします。
単なる足揉みではなく、より本質的な足を利用した療法を念頭において施術をしてきたわけですが、東洋的な表現で言えば「気」を動かす施術ということになるのでしょうか。
それなりのレベルになったと思っていたら、新しい問題が発生しました。
まともに気を動かすと、気詰まりの箇所が発生するわけです。そこにモヤモヤ感や、詰まった感じを受けるという具合なのです。
では「気」を動かさない療法、つまり単なる反射療法などに自分をあえてレベルダウンさせられるかというと、これは実際問題難しいことです。多少の瞑眩があっても、やはり、本質的な手技を行いたいわけですね。
そこで、そのモヤモヤ感や詰まり感を指標として、整体でその部分の通りを良くするという方法論に行き着くのは当然の成り行きでした。
しかし、どうしてそうなるのか?根本の問題を考えてみたわけです。
すると、どうしても頭が閉じているという概念に行き当たり、それに回答を与えてくれたのがクラニアル・マニピュレーションだったのです。
瞑眩は出るもののその頻度は格段に下がりました。
手技で瞑眩など出ないという施術家もいますが、経験上、同意できません。
それは本質的なことを行っていないからです。
本質的なことに加えて、さらに本質的なことをやる。
そのことによって、瞑眩率が下がるというのは一石二鳥でもあり、鬼に金棒でもあるわけで、大いに気を良くした次第です。
足の施術で「気」を動かし、「気」の詰まりがあれば整体で取り、さらに頭を開いてあげる。
(東洋的な表現で申し訳ない。全く別の表現方法もあるのですが、面倒なので今回はこの
表現でいきます)
これで一応の完成を見たかな、などと傲慢なことを考えていたら、それでも解決しないヒトも出てくるわけです。(或いは時間がかかる)
さらに探求していくのは施術家として当然のことです。
個人的に成功例などはすぐ忘れるのですが、失敗例は中々忘れられないという損な性格なのです。考えることを止めようとしない変人の部類に入るのかもしれません。
(プライベートのことは何にも考えないバカノンキな男なのですが)
とにかく改善を早くしたい。できればその場で。そしてそれが長期間続くように。
機会があれば考え続け、実践し、文献をあさり、さらにクライアントから啓発を受け、様々な症例を積み上げていきました。
今のところ、行き着いたのは題名のとおり、椎間関節の潤滑という概念です。
脳脊髄液の循環という観点から考えても、背骨の際のリンパ交換は極めて重要なことです。
また、背骨を流れる督脈は各経絡に気を分配する重要な役目を負っています。
つまり、椎間関節の潤滑不全というのは、組織拘束という物理的阻害であるとともに、エネルギーブロックという「気」の問題でもあるわけですね。
表現は様々でしょうが、レントゲンやMRIでも確認できない椎間関節の潤滑不全があって、それが、あるときは神経伝達を、あるときはリンパ流を、またあるときは血流を妨げているという結論に達したのでした。医学的な証拠がない分だけ、そのような結論に至るのには実感が必要なため、物凄く時間がかかっています。
勿論、それだけで全てを解決できるわけではありません。
足、膝、股関節、仙腸関節、これらの調整が不可欠なヒトもいます。
当然、クラニアルはどんなヒトでも必要でしょう。
それらが全て生かされ、臨床上も理論上も納得でき得る手技が椎間関節の潤滑技法なのです。
つづく

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