日本式リフレクソロジー2
ハチさんから日本式リフレクソロジーの記事にコメントが入っています。
諸般の事情により、三水会にも出ることが出来ず、オブザーバー参加も限られ、ハチさんを知っている方は少ないと思います。
そこで簡単にご紹介して置きましょう。
ハチさんは30歳位にしか見えない(実年齢は不詳ということにしておきましょう)スリムな女性です(コメントではOG並みにたくましくなったとありましたが)
日本では某有名外車の正規ディラー店で庶務総務等の裏方仕事を一手に引き受けておりました。頼りになるお姉さん(お局様?)という存在だったわけです。
どうしたわけか、豪人男性と知り合い、なんとそのまま結婚してしまいました。
国際結婚ですね。そして豪州へ移住。
当地では英語の勉強やらなにやらで大変だったようです。
(今も大変かな)
しかし、明生館で習った技術を生かすべく使命感に燃え、かの地で開業しようと準備を進めていたわけですね。
ちょくちょく友人や知り合ったOGの足を揉んだりしておりましたが、この度、ヒーリング共同サロンで正式にそして公に開業する運びとなりました。
毎日ではないのですけどね。これを起点として、本格的にセラピストとなるべく悩みながらも頑張っているんです。まあ頭が下がります。
ボクも施術経験があるとは言え、外国で開業した経験はないですから、中々適切なアドバイスも出来ず、申し訳なく思っております。
外人独特の発想がありますでしょ。
例えば「貴方は私の身体から何を読んだ?」などという質問がきたりしてね。
こういう環境でやりますと鍛えられます。
観光地で観光客相手にやる施術ではないのですから。
一応セラピストということですので、カウンセリング能力が求められます。
しかも英語で受け答えしなきゃいけない。
想像するにホント大変だと思います。
ということで健気に頑張っているわけですよ。
まあ、そのうち三水会を豪州で行えればいいなぁと思っているのですが、ボクの計画はうまくいった試しがありません。
ハチさん、期待しないで待ってて!
そこでハチさんのためにも日本式リフレクソロジーの意義をもう少し突っ込んで述べたいと思います。
あえて日本式の意義を探ってみましょう。
欧米にはツボという概念がありません。
だからツボを点で取るという発想、つまり点穴という技法がないのです。
中国は当然ツボの本家ですから点穴技法があるわけです。
しかし、どうしたことか、足裏に関してはツボを取らず、反射区という面積のある平面を擦るという作業を行います。
刺激量は増大しますから、それはそれで治癒機序が働くことでしょう。
別に文句はありません。
また鍼にしても中国の鍼は太く、刺激量は当然多くなります。
刺激量が多いのを好む民族にいつのまにかなってしまっているんですね。
中国古典「黄帝内経」という鍼のバイブルには豪鍼といって限りなく細い鍼の効用が書いてありますのに。
小さい頃から鍼を打っていると、刺激の閾値が上がっていって、段々強いものになっていきます。これは手技も同じですね。
強い刺激の足揉みを受け続けると、閾値が完全に上がってしまって、多少の刺激にはビクともしなくなります。そういうヒトは英国式程度では全く反応しません。
かえって気持ち悪くなるくらいだというヒトもいるくらいです。
ボクがいうツボが潰れた状態でもあります
正確にいうとツボが奥まってしまった状態なのです。
理由は様々なので一つには絞れないのですが、どうしたわけか、中国系のリフレというのは擦ります。点穴しないのです。
擦るという作業によって摩擦が発生し、刺激量を増大させるものの、閾値があがり、ツボを奥のほうに押し込めてしまうわけです。
閾値を上げるというのは実は日本の指圧家も時々やることです。
例えば痛い部分があったとして、その痛みを軽減させるのに、他の部位を強圧し、それで痛みの閾値を上げ、結果、痛みが楽になったという現象があるわけですね。
でも、これはその機序を知っていてやっているわけです。
加減も難しいのです。また、しょっちゅうそれをやると弊害も出てくると知っているわけ(知らない奴もいるかもしれませんが)。
身体の仕組みを知ってやっているのと、強い刺激が功を奏するのだと誤解してやっているのとでは全然違います。
中国系リフレの施術者がとにかく強い刺激を送りたがるのは、効果があるからだと思ってのことなのでしょう。しかし、強刺激によって単に痛みの閾値が上がっているだけだと認識できているヒトは一体何人いるのか?甚だ疑問です。
今は随分と情報化時代なのでそういう知識も身に付けた施術家も多いと思いますが、依然としてこういう基本的なことを知らないバカ施術者もいるのです。
ヒトの身体に触ることに値しない廃業すべき一群の施術家達です
だから、虚証のヒトに強刺激を送り、失敗するわけ。
まあ、足ですから安全なので大きな事故は報告されていませんけどね。
首とか頭だったら大問題ですよ。
知っていてその技法を時々使うというのは、まあ「有り」です。たまにボクもしますし。
だからフリクション系そのものを否定はしないのです。
また柔らかい当たりの刺激、つまり欧米系の刺激も感受性によっては治癒機序が働き、それによって楽になるヒトもいるに違いありません。それも「有り」です。
しかし、日本人に生まれ、せっかくツボにハマル感覚を知っているのに、それを使わない手はないでしょう。
英国式がマッサージ的技法、中国式が平面上の摩擦刺激に対して日本式は縦方向に深い刺激を送るというツボッた感じになります。
これの難しいのは、閾値が上がってしまったヒトに対する対応です。
いくら平面上に強い刺激を送られ続けられても、ツボは深くなるだけで、なくなるということはありません。ツボ処女のパターンが多いものです。奥まったところに到達できるどうか、これが日本式の難しいところでしょう。
力の大小ではなく圧面積の大小による調節。そして何より身体の力、特に肩の力を抜くというコツが要求されます。そうでなければ、圧が浸透していきません。このコツを掴むかどうか。これが難しいといえば難しいわけ。
日本という国は不思議な国ですね。
300年近くも鎖国をして明治維新により開国しました。産業技術は後進国だったわけです。しかし、ご存知のように、あっと言う間に国際競争力をつけ、強国の仲間入りをしたのです。そもそも自力で鉄道を引くなんていうのは、欧米以外の国では考えられませんでした。
それをやってのけたのですから欧米人はビックリ!
時は移って、敗戦。経済は壊滅しました。世界でもっとも遅れた国に逆戻り。
ところが、あれよあれよと言う間に復興を果たし、経済大国の仲間入りです。
ベースに何があったかというと、教育レベルの高さとなんと言っても江戸時代に培われた細部を疎かにしない、あるいは、細部に拘る国民性というものがあったに違いありません。
故にプロダクツは現在、日本製が絶大な信頼を勝ち得ているわけです。
そして汎用技術もさることながら、先進特殊技術も日本のお家芸です。
その日本の技術がほしくて外国企業から買収されている中小企業もたくさんあるわけです。
日本が成功した要因の根本にあるのは細部の拘り、改良し続けるという民族特性によるものだと思うのです。
で、足裏を安定圧で行うというのは、大雑把に反射区というものを捉えて擦るとか、マッサージするとかではありません。
実に微妙な角度と位置を決めなければ影響を与え得る施術が出来ないのです。
これはまさしく細部に拘る民族特性が如実に表れるものではないでしょうか。
1度の狂い、1ミリの狂いも許されません。
職人気質の権化とならなければとてもじゃないですが、そういう施術の発想すら浮かばないのです。
こういうのはまさに日本という国の民族特性から来るものであって、中国人にも欧米人にも出来ないのです。
故にこれを日本式と呼んでも(厳密な意味では違いますが)あながち間違いではないと思うわけです。
つづく

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