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経絡とリフレクソロジー

経絡とリフレクソロジー。これは初めてのお題ですねぇ。まあ、「リフレクソロジーと経絡」でもいいのですけど。経絡治療家がリフレクソロジーに興味を持つとは思いませんので、ホントは「リフレクソロジーと経絡」と題したほうがいいのかもしれません。

リフレクソロジーというのは足のみで完結する治療法に対し、経絡は全身的に診て行うというのが大きな違いです。

経絡が素晴らしいところはこの全身的なアプローチを可能にする理論であるというところにあると思います。いきなり本丸を攻めることなく、全身的調整を行う必要があるという発想は理に適っていますし、臨床上、確信できるところではありますね。

一方、リフレクソロジーの良いところは足で完結するため、施術が簡単であるというところでしょうか。気軽、お手軽、という言葉のとおり、癒し系サロンでは必ずメニューには加えているようです。

リフレクソロジーの治癒機序や足を揉む意義についてはHPや本などで、「足証九大原理」としてすでに発表しておりますからそちらを参考にして頂ければ幸いです。

反射区の存在は疑いようがないですね。確かにドンピシャリと身体の不調部位が対応反射区に出る場合がありますもの。これは自分の不調のときも経験するところです。

しかし60数箇所の反射区全てにそれが言えるかというと、どうもいい加減なところもあります。いい加減に付け足しで作った反射区じゃないかな、と思うところもあって、全てを肯定でき得ません。

それでも、一通りの反射区を施術することによって、一通りの「足の施術」ができるわけですから、様々な治癒機序が働き、治癒力を引き出していく可能性に思い至ったときに、「この反射区は飛ばして」とか、「ここは揉まなくていいよ」とか言えません。

総合的な観点から判断すれば一通りの方法を教えるより他ないのです。

さて今回、経絡とリフレクソロジーと銘打ったのは、反射区と経絡上の重要な要穴が重なっている部分に言及したかったからです。

足裏で言えば「湧泉-副腎」が該当するでしょう。まあ、これはちょっと置いておいて、「子宮」と「卵巣」の反射区について述べてみたいと思います。

言わずと知れた子宮の反射区には腎経の要穴が集まっております。
腎経というのは腎臓を支配する経絡という意味ではありますが、東洋医学での腎は腎臓だけのことではありません。

脳下垂体系を中心とした内分泌、それを統御する視床下部などの働きが入ります。子宮自体は内分泌器官ではありませんが、下垂体ホルモンの影響を受けて活動しますので、当然そのホルモンのレセプターがあることになります。

したがって、乳腺と同じ仕組みで働くわけですから、乳腺異常がここに出てもおかしくはないのです。経験から言えば、乳房摘出がここの反射区が出ている例に出くわし、驚いたことがあるのですが、経絡の観点ではあり得るものでしょう。

因みに乳腺の外形上の支配経絡は胃経ですので、下肢胃経に強い圧痛反応がある乳房
摘出者もいました(摘出した側だけに圧痛があるのです)。

反射区の中でも子宮の反射区は重要視され、反射率も高いと重宝されているものですが、リフレクソロジーの観点だけではなく、経絡的観点からもその重要性をうかがうことができるのです。

卵巣の反射区は腎の陰陽関係にある膀胱経が該当します。
膀胱経は背骨の際を通っているのをみても分かるとおり、自律神経系と密接な関係があります。

そして、自律神経と卵巣機能はこれまた密接な関係があります。更年期障害を考えても理解できるところでしょう。そしてこの卵巣の反射区もリフレクソロジーの中では非常に重宝する反射区なのです。

このように全く経絡を意識しないで「リフレクソロジーをやっている」つもりでも経絡機序が働き、訴の解決を図っていることがあるわけです。

そのとき、経絡機序が働いたのか、リフレクソロジーの機序が働いたのかを特定することなどできません。

臨床的立場からすればどちらの機序が働いたものであっても全く不都合がないのは当然です。しかし、プロである以上、盲目的な、或いは知識不足による盲信は術者としての実力を向上させる妨げになるかもしれません。
考えるという作業だけは放棄してほしくないものです。

経絡的アプローチにおいても下肢は重要視されますから、リフレクソロジストである立場というのは経絡的にもアプローチしやすいはずです。

足揉みを健康法として一般に広める仕事と、プロとして施術を行い、報酬を得るというのではその要求されるレベルが違います。

療法、療術として取り組むのであれば、今一度、自分の操作の経絡的意義というものを考えていくのも一法ではないかと思う次第です。

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