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老眼

先日、マサイ族の友人に会ったら、老眼で近くのモノが見えないとぼやいておりました。
なんでも、20代の後半から老眼が始まったそうです。
まあ、そうですわね。マサイの標準的な視力は5.0ですから。
5.0ってどれくらい見えるの?って聞いたら、土星の環が見えるけど、君達は見えないのかい?と少々鼻を膨らませて言っていたものです。
しかし、目が良すぎると老眼も早いですわね。
小生も日本人としては目が良いほうでしてね。社会に出るまで、1.5以下になった記憶はないんですよ。
そのせいか、ここ2~3年、老眼鏡なしでは社会生活を送れないほど、老眼が進んでいます。
まだ39なのに・・・(まあ気持ちだけ)

今のプロセスが一番ツライのだそうですね。
近くと遠くの切り替えが酷く時間がかかります。
中途半端に焦点を合わせるが故に起こるのだそうですが、これがホントの年寄りになると、もう焦点を合わせることさえしなくなるので、かえって良いのだとか。
微妙な距離の微妙な大きさのモノを見ると「あっ、段々ピントが合ってきたぞ・・・」なんてね。中途半端なんだよね~。イライラするくらいですよ。デジカメのフォーカス速度より遅いんだから。高性能のデジカメなど意味がありません。
でも今のところ、パソコン画面は裸眼で充分なので、これで良しとするか、と自分で慰めております。
ところが、パソコンを見終わってからがいけません。
全然、近くのモノが見えないのです。
昨日なんか、隣のチワワがベランダ伝いに訪問してきたのですが、小生、大アリクイと間違えてしまいました。

人体で一番大きな骨

これは大腿骨で異論はないでしょう。
半世紀前の統計ですら、成人男子の平均が41センチ、女性で38センチもあります。
現在は身体が大きくなっていますから、もっと大きいでしょうね。
この大きな骨である大腿骨が事故や戦争など失われてしまった方もいらっしゃいます。
そこで、骨髄造血説に疑義を挟む余地がありましてね。
人体のかなりの分量をしめている下肢骨(勿論、大腿骨も含め)が両方、失われているのに貧血にならないのはおかしい!と言う具合。だから腸内造血説の根拠として言われていました。
ところが、脊椎骨での造血で充分間に合うようにヒトとは出来ているものだから、反証として両足切断の例を挙げるのは論外である、と骨髄造血説を支持する人は言うわけです。
東洋医学は2000年前から腸内造血説なんですけどね。
私見ですが、補完しあっているような気もしないでもないのですが、ホントのところはよく分かりません。

それはさておき、大腿骨は大きいので原始人が棍棒代わりに用いてたようです。
棍棒=お守り、というイメージなのでしょうか、今でも、身内の人が死んだら、大腿骨のみを保管しておく習慣のある地方があります。

Photo (写真は大腿骨を使ったペンホルダー。ワンクリックで拡大できます)

例えば、北海道では身内が亡くなるでしょ、そのとき、火葬する前に左の大腿骨のみを切断してもらい、肉をそぎ落とします。
そして、特殊な薬草から抽出した薬液に49日間漬けておきます。
49日経ちますと、四十九日法要の席上でそれを取り出し、皆で磨きあげるのですね。
磨きあがった大腿骨はお守りとしてもっとも近しい身内の玄関に飾っておくわけです。
これで、一家は無病息災!史上最強のお守りなんですね~。
北海道に旅行に行った際は観光地ばかりではなく、普通の民家を訪ねてみてください。
まず、そんなものを見ることはできないと思います。
だって大嘘なんだも。アハハのハ、騙されたでしょ。
(写真も本物じゃありません。プラスチック製だよ)

骨の数

クイズ番組が流行っているようです。
あやかって問題を出しますよ。
さて、人体には幾つの骨があるでしょう?

実はこの問題、愚問中の愚問。
およそ、とか約、という形容詞をつけるなら、おおよそ(約)200個ということになるのですが、答えにおよそ(約)という形容詞はつきませんね。
条件を限定しなければ正しい答えは出てきません。
まず、子供と大人では骨の数が違います。

骨盤と言われている骨は子供ころには三つに分かれていますよ。
つまり、腸骨。坐骨、恥骨、
ところが思春期を過ぎたあたりから、この三つの骨は癒合されてきまして一個の骨になるわけです。便宜上、成人でも腸骨、坐骨、恥骨とは言いますけどね。でも一個としか数えられないほど癒合が進んでしまっています。(左右あるから2個だけど)
また仙骨も幼児期には五つありますし、尾骨も三つ。これらも大人になって一個に癒合するわけです。

さらに骨の破格(奇形より度合いが低いもの)は結構ありましてね。
肋骨が一本多いとか少ないとか、尾骨なんてのも破格が多い骨ではあります。
そうすると、問題の出し方としては「成人で、かつ正常な人の場合は幾つある?」としなきゃいけません。

それでも、手指、足趾の付け根等にある種子骨を入れるか、耳の中にある耳小骨を入れるか、という問題も残されますから、これも、除外して考えてください!と条件をさらにつけなければいけないわけ。
以上の条件を満たせば、正解は200個。

子供と限定されれば210個。

種子骨と耳小骨をいれた場合は・・・・
どうのなのかな、耳小骨は片耳に三つだから、六つプラスされて、種子骨は母趾に二つずつ、膝蓋骨(膝のお皿)が二つ、手は・・・面倒っちぃ!!

ことほど左様に骨の数の問題は愚問なのでした。
答えを出すのに骨が折れる。ジャンジャン

延髄

延髄(えんずい)

小生等の世代の男子ですと、なんといってもアントニオ猪木の「延髄斬り」という必殺技を思い浮かべてしまいます。

(延髄を斬っちゃうわけ?死んじまわないのか?なんだか分かんないけど、凄そうな技だ)
と思ってましたね。
なにせ、ある種のスープレクッス系の技に「原爆固め」と命名したプロレス界のこと。
(原爆固めに比べれば延髄斬りなんてのはまだ可愛いほうですね)

それはさておき、アントニオ猪木氏のお陰で延髄という言葉だけは早くから知っていたわけです。

その後、この業界に入って延髄の一般的知識、つまり、呼吸中枢であるとか、嘔吐中枢であるとか、血流も調整するとか・・・それくらいの知識は自然に記憶されてきましたわね。

さらにクラニアル系の手技の中に「第4脳室」という言葉も出てきて、これは延髄とエラク関連するらしい、とか・・・なんとなく周辺知識も広がってきました。

ところで、延髄のくびれと小脳の間にある空洞-第4脳室は何のためにあるか、ご存知でしょうか?

空洞と言っても、脳脊髄液で満たされているのですが、何の組織もなくポカンと空いていることには変りがありません。

実は重要な役割がありましてね。
ここに溜まった脳脊髄液の二酸化炭素濃度を延髄はセンシングしているわけ。

濃度が高いと、酸素の量を増やし、二酸化炭素を排出しなきゃいけませんから、延髄が支配するところの横隔膜、呼吸筋群を使って、呼吸の深さや頻度を調節します。

してみると、クラニアル系の手技の中に「第4脳室コンプレッション(4VC)」という技法がありますが、脳性脊髄液を排出し、一旦リセットするという目的があるわけですね。
(新たな気持ちでやりましょう、みたいな)

あとは頭を15度角に持ち上げることによって、頚椎の歪みをなくし、脳脊髄液の循環を促す目的もあります。
(勿論、掌で作った気のボールを脳幹部に当てるというエネルギー医学的な理由もあるのですが、ここでは触れないでおきましょう)

いずれにしても呼吸が要であるという発想から生まれ出でた技法であることは間違いありません。一次呼吸と二次呼吸は密接な関係、つまり、リンクし合ってるともいえるわけで、自分の意思で無理に呼吸を調節すると、偏差が生まれたりするのは、基本的に第4脳室の不都合を放っておいたまま行うことに原因があるような気がします。

下図はクリックで拡大してください。それにしても、第4脳室というのは小さい。こんなにチビッコなのに大切なんですよ~。見かけで判断しちゃイカンという見本ですね
Photo

あごの話

Photo_2 Photo_3                   

左図は下から見たもの。右は上から。(左図はクリックで拡大できます)

ボクシングでジョーと言えば、顔の三大急所の一つ。
他の二つはテンプル(コメカミ)とチン(あごの先端)。
ではジョーとはどこのことか?
わかりやすく言えば、ちょうどエラあたりでしょう。

あるリングドクターの話によると、このジョーを打たれと、他のどこよりも頭の回転が大きくなるため、脳震盪を起こしてKOされる確率が高くなるそうな。

そういえば「あしたのジョー」というボクシング漫画がありましたっけ。
してみると自らジョーという急所をさらけ出した名前ではあるなぁと妙な感動を覚えるのは小生だけでしょうか(小生だけに決まってるけど)。

ところで、あご(下顎骨)は薄めの一枚の骨で出来ております。
あの折れやすい鎖骨でさえ、百キロの耐圧力を持っているのに、この下あごはわずか数十キロの耐圧しかありません。

ボクサーのパンチ力は軽量級でも百キロを軽く超えますので、まともに当たれば、折れるどころか粉砕骨折ですねぇ。事実、引退に追い込まれた名選手が数多くいるそうな。

さて、日常生活の中で下顎骨を骨折したという話はあまり聞きません。
転ぶにしても顔は無意識に庇うものだからでしょう。

その代わり?と言ってはなんですが、顎関節症といわれる症候群がやたらに多い。
現代人の顎は急速に小さくなっていて、歯の大きさがそれに伴い、小さくなっていればいいのですが、歯だけは元のままということが原因の一つとのこと。

要は歯が邪魔になって噛み合わせが悪くなっている、ということなのでしょうか。
小生、エラだけは人並み以上に張っていて、実にリッパな下顎を持っています。

その小生でさえ、親知らずが正常に生えてこず、酷く苦労しました。
(もう少しで口腔外科のお世話になりそうでした)

顎が細くて現代的な顔をしている若者達は推して知るべし、です。

前にも書いたと思いますが、顎の開閉は中部頚椎が基点となって行われるため、ここの調整をするだけで、症状が楽になったりもします。

他には咬筋に緊張があったりする例も多いですね。
頚椎の調整と咬筋の緊張除去によりその場での楽チン感は出せるにせよ、中々完治に至らない困った現代病の一つではあります。

ところが、顎関節症だとずーっと思っていたものが、中部頚椎のズレが原因で口が空けづらかったに過ぎない、ということもあります。

顎関節症を適応症に挙げている整体屋さんが結構おりますが、これは真性顎関節症ではなく、頚椎からくる仮性のものを治したという経験からだと思いますよ。

仮性にせよ、真性にせよ、頚椎が一つのポイントになることは間違いありません。
ただし、真性の場合はかみ合わせそのものが狂っているため、歯医者の世話にならねばならないでしょう。

ところが、歯医者でかみ合わせを治したと思っても頚椎のズレが直されていないので、症状に変化がない、という人もいます。
ややこしい話ですわね。

両方のアプローチが必要なのですが、歯医者さんは整体に興味を示さず、整体師は歯医者さんとのコネなどなく・・・ということで上手く連携できていないのが現状です(一部ではあるようですが)。

患者の不利益はこうしていつまでも続くのでした。

プチ更年期

若い女性でも、まるで更年期のような症状を訴える人が増えています。
更年期障害は不定愁訴というくらいですから、その症状はヒトによって様々です。

例えば・・・
慢性的肩、首こり
頭痛
冷え
のぼせ
めまい
生理不順
イライラ
疲労、倦怠感
不眠
ウツ的気分
睡眠中、何度も目を覚ます
etc(要するに病気じゃないのに具合がよろしくないという症状です)

普通は閉経をはさんだ前後に起きるものですが、今や、20代から30代でも起きてしまう例が多いのです。

それで付いた名前が「プチ更年期」。
名前の可愛さに惑わされてはいけません。
結構、深刻な問題ですよ。

病院などでよく言われる原因は、過労、ストレス、過激なダイエットなどです。
異論はありません。引き金にはなるでしょうね。
(その他、パソコンワークも関係すると思う)

本当の更年期障害とプチ更年期障害は少し発症メカニズムに違いがあります。
本当の更年期障害は卵巣の役目を終えたため、女性ホルモンの放出を命ずる脳幹部(間脳-視床下部)が混乱してしまい、自律神経の運営に支障をきたすというもの。

プチ更年期障害はまだ若い状態ですから、卵巣の老化はありません。成熟し安定しているはず。

つまり、卵巣自体(当該部に病変がないとして)には問題がないわけです。
どこに問題があるかというと、脳幹部(間脳-視床下部)に一方的な原因があることになります。その原因を作る原因として、先に挙げたものが列挙されることになります(過労、ストレス、ダイエット)

放っておくと、最悪の場合、若くして閉経が起きてしまいます。その弊害として、確実に不妊にはなりますし、骨粗鬆症にも動脈硬化にも罹ってしまうわけですね。

30代で閉経はツライものがありますよ。
ホルモン療法が主になりますが、ホルモン療法を忌避する方も多いようです。

さて、卑しくも自然療法家の立場である小生が、病院通いだけを薦めて終わらせるわけにはいきません。

反射区療法家なら、脳幹部が重点となることは言わずもがな、でしょう。
もう少し突っ込むと、視床下部の働きには腎経が大きく関与しておりますから、腎経も重点ポイントとなります。

何度か書いていますが、子宮の反射区に腎経の要穴が集まっておりますし、外踝下の卵巣の反射区には腎経の陰陽関係にあたる膀胱経の要穴もあります。

リフレクソロジストなら期せずして、腎-膀胱経ポイントを押えていることになるわけで、ことさら、これを強調するつもりはありません(そういえば、腎臓の反射区そのものも腎経の要所ですわね~。輸尿管も尿道の反射区もそうです。こうして見ると、反射区機序が働いたのか経絡機序が働いたのか、区別がつきませんね)

そんなこんなで「プチ更年期障害」にはリフレクソロジーが結構効くのでした。

リフレとは全く違う視点で見ますと、経験上、プチ更年期障害の方や不定愁訴の方は上部頚椎に問題がある場合が多いものです。

ここの微妙なズレが脳幹の働きを低下させているようなのです。
ネックセラピーの中で調整し、クラニアル系で脳幹そのものを活性させると、リフレクソロジーだけでは対応できない方にも効果的。

※上部頚椎とは1番、2番頚椎のこと。環椎、軸椎とも言います。
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それぞれクリックすると拡大できます

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