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陰陽

東洋医学は陰陽思想が基になっているのはご存知のとおりです。

病気のなるのはこの陰陽のバランスが崩れるからだ、としております。

身体の正面は陰、背中側は陽。
腰痛者に対して按腹を行うのは、腰(陽)に対してお腹(陰)のアンバランスを是正するという意味合いがあります。

これをそのまま言うとまるでオカルトのようなので、腹圧を調整し・・・というちょっと医学の臭いをさせた言い方になるわけです。

そうすると、噛みつく人たちもいて、「腹圧とは何だ!証明してみろ!」という話になる。
くだらない幻想など抱くな!猛烈な批判を加える人もいます。

しかし、腹圧云々は便宜上の言葉であって、ホントのところは先に述べたように、陰陽のバランスを取ろうとしているわけです。

陽は物理的で目に見える形ですが、陰はそれを支え、目に見えない、それこそ陰(かげ)の存在です。構造的な身体の仕組みが陽なら、心(こころ)が陰に相当するでしょう。

按腹はある意味、感情解放テクニックであって、心(こころ)-陰に働きかけるものと言えるのです。少しでも東洋医学に触れた者なら、それを理解することができるのですが、論語読みの論語知らず、で一応の知識を知ってはいても、敷衍できない人たちの批判としか言いようがありません。

身体を左右に分けると、左半身が陽で右半身が陰であることは、常識で知っていると思います。

左側だけに症状が出やすい人や右側だけに症状が出やすい人、など経験されている施術家も多いのではないでしょうか。

本来、代償的な歪みが発生し、左側だけ、とか右側だけというのは陽の世界ではあり得ません。にも関わらず、左半身だけ、右半身だけという症例が多いというのは何を意味するのでしょうか。

西洋的手技法では身体の部位によって左右、左右と症状が出るよ、と教えているのです。
この法則に当てはまる人もいるのですが、全く当てはまらず、左だけ、右だけに症状が出ている人も多いことは実践家ならご承知くださるはず。

陽のエネルギーが減衰しているか、克ち過ぎているか、或いは陰でそれが起きているのか・・・いずれにしても、どちらかの減衰、過剰は相対的な減少を招くわけですから、全体としてのエネルギー不足に陥りやすいことは確かで、その時に初めて同じ身体で左右の症状が出てくるのだと思うのです。

人はどちらかにアンバランスを持つものですが、それが許容の範囲であるかどうかが、発症するかどうかにつながります。

足脈で時々あるのは左右の脈の違いです。足脈は手首の脈とは違い、左右の足で取れる脈の盛衰を六臓六腑に分けて考えまいせん。同じ臓腑の脈と捉えるので、脈象の違いはそのまま、左半身と右半身のエネルギー差と捉えることができます。

そこで明らかな脈象の違いがあれば、左半身(陽)と右半身(陰)のアンバランスをキャッチしていることになるわけです。

施術後、脈が均等になればそれは一応の施術の成功でしょうし(陰陽のアンバランス解消)、未だ、それが変わらなければ、的確な部位の選定を誤ったか?という反省にもなります。

手首の脈は高度で相当な経験がなければでき得るものではありませんが、足脈は東洋医学発祥時に存在した、極めて原始的かつシンプルな捉え方です。それは陰陽のアンバランスによって病気が起きるという原東洋医学の残滓とも言えるわけで、手技で活用するのは、生薬や鍼灸を用い複雑化していった前の姿として合理的ではあるでしょう。

東洋系の考え方を取り入れる手技法家は、まずもって足脈をとり、大雑把に陰陽のアンバランスを掴みとることが肝要かと思います。

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