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スジ揉み

昨日のクライアントさんには考えさせられました。

明生館オープン間もなくなからご贔屓頂いている方です。

でも中高年のオアシスと言われている明生館のクライアントとしては若いんですよ、整体初体験がウチでしたからねぇ。

当時を思い出します。可愛い姪が初めて整体院に行くにあたって、変なところだったら大変!とばかりに、先に伯母さんが偵察にやってきました。その伯母さん、今でも来院していますけど。
(スタッフKも可愛い姪がいるようで、気持ちがよく分かる、と共感しておりましたっけ)

ともあれ、仕事が相当に忙しい様子。
その仕事がまたグラフィック、デザイン系でパソコンを使いまくり、目を酷使しまくり状態です。目が極端に悪いので、コンタクトをしているうちに、ドライアイになってしまって、もはやコンタクト装着もできないそうです。(メガネのお姉さんになってしまいました)

当院オープン以来、時々、耐えられなくなってくると、来院するという不定期リピーターなのですが、最近は忙しく過ぎて、中々お見えになれませんでした。しかし、肩こりはいかんともし難く、仕事に影響が出てしまうくらい。

会社のすぐ近くの整体屋さんで、30分程肩を解してもらって仕事に復帰するというパターンを繰り返していました。身体をダマシダマシ使っていると・・・・そんな生活だったそうです。

ところが、そこの整体屋さんはスジ揉みをするらしく、肩周辺は我慢できるにしても、首スジだけはどうにも我慢できない不快感があるそうな。
 
そこで、首だけはパス(首を揉まないでくださいとお願いするとのこと)。
スジ揉みは按摩、マッサージの変法で昔からある技法です。
 
このやり方で満足する人もいるわけですから、現在も続いているわけですし、それを採用するお店もあるわけですが、ある種の人たちには耐え難いものになります。

何を隠そう小生も、スジ揉みをされると揉み返しが酷くて、翌日にはパンパンに腫れ上がってしまいます。

特に首はキツイ!首スジをゴリゴリと音が出るくらい弾くように横に揉むのですから、たまったもんじゃありません。そういう個人的な体質もあって、スジ揉みは絶対にしないのですが、これでないと満足しない人もいるわけですから、人の感性とは様々です。
(慣らされた、というのが真実でしょうけど)

そのクライアントさんは小生の感性に似て、スジ揉みが苦手なのはある意味幸いなのですが、困ったことに肩は解され、肝心の首は手付かず。
 
どうなるか?
首、特に後頭骨の近いところにコリがドンドン溜まっていきます。これではメマイが出ても、吐き気がしても不思議ではありません。
(事実、そういう症状で来院したのですが)

術後、愁訴の消失をみましたが、問題はそれがいつまでもつか・・・・
(まだ若いのでもってくれると思いますが・・・・なにせライフスタイルが・・・・)

このご時勢、仕事を変えるわけにも行かず、このように自分の身体をダマシながら続けている方も多いのでしょうね。
クイックマッサージが流行るわけだ。
 
手っ取り早く解すには「スジ揉み」ということになるのですが、述べたようにかなり弊害があります。

いつも思うことですが、これらスジ揉みをする所謂プロと言われている人達は自分がされて不快に思わないのかな?と。

これはこの業界の七不思議の一つなのです。

※因みにその方、肩は解されてまだ良いほうだと、おっしゃっていましたが、全然です。余計に硬くなっていました。より優先度の高い不快感を感じるという脳の錯覚です。首のコリを強く感じると肩は気にならなくなる。胃が猛烈に痛むとき、肩こりなど感じている暇がないのと同じ現象です。だから全身的アプローチが必要なのですが、一般には中々理解されないところにもどかしさを感じますね。

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