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外反母趾を見て思うこと

 我々、足揉み出身の施術者にとって、真っ先に目に入ってくる歪みがこの外反母趾です。

 完全に曲がってしまった外反母趾を元に戻すのはもはや、手技で不能の場合が多く、その処置を手術に委ねるより他ありません。

 先日、日帰りでできる手術の名医がテレビで紹介されていましたが、ホントに悩める人々にとっては朗報には違いないと思います。

 さて東洋医学的に外反母趾を考えると、まず母趾は脾経と肝経の支配を受けていることが分かります。

 膝の支配経絡も脾経ですから、外反母趾者の膝痛や、膝の補正機能を超えた応力転位が股関節に移動し、さらに腰痛になったりもするのは、身体力学的にも説明できますが、「脾経」というキーワード一つだけでも説明可能です。

 肝経が関係するのは、仙骨、尾骨に問題がある人が多いということからも分かるのですが、述べたような身体力学でも説明可能です。

 経絡というのは不合理のようですが、実は身体運動の応力転位で説明できることが多く、古人の知恵に敬服すること度々です。

 しかし、内臓などに繋がっていくことなどはまだ説明できないので、一種の迷信扱いを受けることもありますが、身体運動の癖が内臓の問題を惹起させない、という証明はなく、むしろ常識的にはあり得る話です。

 外反母趾を見て、単に脾経、肝経の問題だとするのは早計です。そもそも外反母趾になるきっかけというのは横靭帯の機能低下からくるもので、この横靭帯には肺経、大腸経が通っており、症状としては、喘息などを持っている方もいます。

 今まで、これは凄い!酷い!と思った外反母趾の方は膝痛も腰痛も、喘息も持っておりました。

 単一の経絡の歪みがあるから症状が出るというものではありません。
 様々な歪みが集積した結果として、一つの症状として現れるわけですから、外反母趾だけを診て、症状の推定、若しくは予測などできなことは当然ながら、すくなくとも四経絡の歪みが顕著だろうなぁ、というくらいのことは分かります。

 それが頭にあって腕の施術や腹証をすれば、証が掴みやすいのは当然です。

 例えば、股関節痛の経絡的ファーストチョイスは大腸経なのですが、これを腕と腹証で確かめ、さらに外反母趾があれば主たる歪みの犯人だということが分かるわけです。

 ただ外反母趾は証を掴むヒントにはなりますが、これを治すということが出来ないので、応力転位が常に進み、再発することになるので楽な施術にはなりません。

 最後筋力強化ということになるのですが、そういう状態になれば運動がやりづらいという状況ですから、世の中うまいこといかないものです。

 完治させ得ないまでも、経絡的歪み、即ち「証」というものを掴んだ施術はある種の自信になりますから、施術効果も違ってくるのは当然。「証とは確信である」と増永師が喝破したように、何か違う力が働くような気がします。

 そうした意味で外反母趾は役に立つのですが、述べたように完治しえないところに腹立たしさがあって、外反母趾を見るるたび、こりゃ、楽にさせることができるなぁと喜んだり、再発するだろうなぁとため息が出たりと忙しい心の動きになってしまうのは私だけでしょうか。

 自分がリフレしか知らなかった時代、この外反母趾をどう判断していたか・・・・遠い昔のことで定かではないのですが、甲状腺とか頚椎とか、胸椎の問題として認識していましたような気がします。奇しくも甲状腺の反射区には肝経が通り、普通の甲状腺障害(バセドーを除き)は頚部肝経の問題であることは一致しておりますが・・・・

 反射区は反射区で入門編としては良いのですが、運動器や内臓との関連性についての機能的説明がなく、イマイチ底が浅い・・・使った!治った!効いた!という三タ療法にならざるを得なく、これは逆にいうと、使った!治らん!効かん!という一タ二ン結論になりやすいものです。

※古典経絡ではなく、増永経絡を基にして述べておりますので、ご了承ください。

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