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子宮が卵巣で卵巣が子宮

酷く込入った表題で申し訳ないのですが、反射区のことです。

子宮や卵巣の反射区はリフレクソロジストならご存知のとおり。

そう教えられてきましたし、そう教えもしているのですから、イマサラ変更するつもりはサラサラありません。

ただ、もう一つの見方、つまり経絡的な見方もあって、その見方をすると、これが逆転することになります。

反射区としての子宮の部位は脾経が通っていて、この脾経は主にすい臓を中心とした消化器系の総称と見ても間違いありません。しかし、経絡は一対一で臓器に対応するものではなく、全体の関連性の中で機能系として作用するものです。
(だから理解しづらいし教えづらい)

つまり、すい臓を中心とした消化器系の機能支配をしていることは間違いないのですが、それ以外の臓器にも関与していて、その他の代表的なものが「卵巣」になるわけです。

リフレクソロジストが子宮の反射区だと思ってそこを施術するとき、位置系である反射区では、その部位はまさに子宮反応zoneでしょう。

しかし、作用機序、或いは機能系としては卵巣に働きかけているかもしれず、効果があったとすれば、どちらが働いた結果なのか、じつは証明できません。

かつて、リフレ一本で施術を行っていたとき、子宮と卵巣の反射区はあえてその名前で呼ばず、生殖系2点と呼んでおりました。当時、経絡に対する深い知識などなく、おそらく本能的にこの二つの反射区は区別しがたいときがある・・・と思っていたのでしょう。

かつて子宮の反射区にぽっかりと穴が空いているような感触を得たクライアントさんに、子宮を摘出してませんか?と聞いたことがあります。
ところが、そんな事実はなく、しかし、驚くことに乳房を摘出しておりました。

はて、面妖な・・・・
子宮収縮と乳腺活動は同じホルモン(オキシトシン)で行われるため、部位は違うのに全く同じホルモンレセプターを持っていることが分かります。
ということで、部位が違ったとしても、その関係で同じような反応があるのかな、と。

まあ、それも一つの理由かも知れませんが、むしろ脾経反応であったと解したほうが自然だったような気がします。
(乳腺のど真ん中は胃経が通りますが、胃経と脾経は陰陽関係にもありますし、乳房外縁部を脾経が通ります)

さて、今度は卵巣の反射区なのですが、この部位の経絡は膀胱経が通っております。
膀胱経は水分代謝、自律神経系の統括などを機能させる経絡なのですが、子宮、卵管も支配している重要なエネルギーラインです。
腹証の膀胱経反応ZONEがまさに子宮卵管のある位置からも分かります。

外踝の下にかけてやけに膨れ、ボッタイ感じがするとき、古血が降りかねている子宮の状態、即ち、瘀血の証を表していると判断できることが多いことからも、反射区卵巣反応は実は子宮卵管反応の可能性が高いと思うわけです。

実務的にはどちらがどちらでも、両方やるわけですから、さほど問題が出ませんが、知的好奇心を満たす意味で考える材料としては面白いと思いますね。

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