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癒し系と療術系

 本来なら「慰安系」と「治療系」と書きたいところですが、治療という言葉には法律上の制限がありますし、慰安という言葉には従軍慰安婦問題以降、どこか侮蔑的な、あるいは挑戦的な響きを伴います。

 したがって、文脈上での表現はともかく、あらためて題目とするなら「癒し系」と「療術系」にするしかないかな、と。でも意味は分かりますでしょ?

 両者の定義はハッキリしているものではありませんが、かたやリラクゼーションを標榜し、かたや治病を標榜するという漠然としたイメージがありますね。

 「最高の治療は最高の癒しであり、最高の癒しは最高の治療」という言葉があるように、究極的には一致するものでしょう。
 哲学的論議はともかくとして、ここで取り上げるのは極めて外形的な、もっと下世話な表現をするなら商売の在り方としての区別です。

 大手が大がかりにビジネス展開する場合、リラクセーションを標榜するより選択の余地がありません。
 治病術というのは個人属性だからです。
 誰が施術をやっても同じサービスが提供できる・・・・企業の目指すところはこれに尽きますからね。技術のシステム化だ。

 しかし、個人で開業となると、どこでも受けられるような差別化されないリラクセーションを標榜して成功したという話は聞きません。
 それもそのはずで、そういうものであれば利便性の良い大手のチェーン店に行きますからね。
 どこのサロンでも一人や二人上手い施術者がいるものです。あるいは手が合う施術者が。

 ですから、結局のところ、個人開業者は治病術を標榜することになるわけ。
 ところが、治病術は治病術で厄介です。ただ単に揉みが上手いとか、押しが上手いとかそういうものとはちょっと違う性格のものでからです。
 ある意味、クライアントとの治病に関する請負契約みたいなものです。次々と治病請負契約を締結し、次々とその責任を果たしていく・・・個人開業というのはこんなイメージでしょうか。

 ところが世界中を探しても、百発百中で治せる施術者など存在しません。

 あくまでも確率、歩留まりの問題になります。
 どれくらいがMAXかというと、こういうことを書く人はあまりいないので、中々参考になる数字はないのですが、ズバリ7割で一流でしょう。それを超えると超一流になります。
フルフォード博士などは病気の種類を問わないで7割を超える治癒率があったということですから、驚嘆すべきヒーラーであったことは確かです。

 実際問題として病の種類を問わないで7割キープは難しいところです。
 そこで、得意分野を作っていくわけです。
 たとえば、腰痛なら腰痛。これに関してなら、7割の自信はある!と。
 徐々に守備範囲を広げていくことになるわけでして、気がつけば運動器系にはかなり自信があるなぁ、と、そんな感じになっているはずです。

 あと内分泌系や自律神経系は「足」がある。これは治病系施術者には助かりますね。
 実際、他流派の施術者には教えたくないくらいですけどね。
 (足揉なんてのは今や世間にいくらでもありますけど、治療系としてのコツを会得している施術者は少ないものです)

 単純計算で独立開業は1500人に一人しか成功しないと言われております。まあ、これはスクール卒業生に対する開業者の割合を単純に計算したものでから、そこまで確率が低いものではありません。それにしても、こうも過当競争になりますと、限られたパイの奪い合いになることは確かでしょう。
っていうか前から始まっているんですけど。

 路線をキチキチに決める必要はありませんが、どのような方向性でやっていくか、くらいのイメージは持つべきでしょうね。

 メニューだけはやたら多いという個人開業者も見受けられますが、余程の天才でない限り、「餅は餅屋」という格言は普遍的真理かと思います。

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