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頭蓋縫合早期癒合症

 まあ、なんとも専門的な香りがする病名ですが、手術する手段のなかった昔は実に困った病気の一つでした。

 原因不明で超早期に頭蓋縫合部が癒合してしまうんですね。乳児は一年で倍以上脳の容積が増えるため、それとともに頭蓋の拡大が必要になってきます。普通は癒合していませんから、ノープロブレム。脳の成長とともに頭蓋も大きなって、目出度しということになる。
 ところがこの時期癒合してしまうと、頭蓋の拡大がなされません。脳がどんどん大きくなっていっても器はそのまま・・・その結果、頭蓋内圧が高まり、脳細胞の死滅、即ち、死を招く。

 そこまでいかなくとも、頭蓋の酷い変形、頭蓋のみならず顔面の変形が顕著になり、美容的にもゆゆしき事態となる。

 頭蓋縫合は神の智慧みたいな装置でして、故障して初めてその仕組みの精妙さが分かるというものです。

 無駄なもの、意味のないものってホント、ないものです。
 さてさて、頭蓋縫合は胎児が産道をとおるときと、乳幼児の成長が盛んになるときだけ必要なものであって、成人してからは癒合し強固な一枚骨になる・・というのが医学的な見解です。

 これは頭蓋縫合を不動関節とする見解なのですが、残念ながらその医学は遅れています。
 世界では可動関節とするのが定番になりつつあるわけです。つまり、完全な骨になるわけではないと。関節である以上、その部分は軟骨であり、軟部組織とまでは言えなくとも骨よりはずっと柔らかいものです。

 さて神の智慧たる縫合部が成人して尚、拡張性をもっていることは意味のないことでも無駄なことでもありません。なにせ神様のやることです。

 はっきりしたことは神様に聞かないと分かりませんので、今度聞いておくとして、それまでは仮説を立てるしかありません。

 人間に知能を与えた結果、考えることを覚えました。考えるということは脳に血液を集め、多大なエネルギーを消費します。脳充血が日常的な動物となってしまった人間のことをいたく心配した神様は、「こりゃ、血管をうんと拡張して、放熱しなきゃイカンな」と思ったはずです。ところが、それくらいのことで新たな器官を作るのは少々面倒だったに違いありません。その時、神は二日酔いだったからです。

 そこで、思いあたりました(そうだ、胎児が産道をとおりやすいようにと、生まれてから脳が成長できるようにと頭蓋縫合を作ったんだっけ。これを成人してもある程度拡張できるように微妙に調整しておこう。そうすれば、脳充血の放熱はバッチシだ。いや~おれって神様みたいに頭がいいなぁ)と自己満足したと思います。

 かくして、頭蓋縫合がある限り、脳はオーバーヒートから無縁でいられるはずだったのです。ところがあまりに微妙かつ精妙な調整(これがホントの神業)だったので、後天的なショックなどにより動きがストップすることもありました。そうなると放熱が進まず、加熱するか、逆にエネルギーの抑制をみることにもなったわけで、これがCRIの減弱と呼ばれる歪みです。

 そのうち人間自身が解決するじゃろ、と思ったかどうかは分かりませんが、一部の自然療法家の間では競うように頭蓋を対象とする施術形式が生まれてきたのは確かです。これも実は神の意志かもしれません。

 以上はボクの仮説であって、真実は神に聞くまでわかりません。聞く機会があればぜひブログでご紹介したいと思っています。

 頭蓋縫合早期癒合症というのは完全な病気です。しかも未だ原因のすべてが分かっているものではありません。

 この段階のレベルであれば、命にも関わるため、早急に専門医の判断を仰ぎ、処置すべきであることは言うまでもありません。

 この病気を通して分かることは、明らかな早期癒合でなくても、自覚症状がほとんどなく、癒合されている人が意外に多いのではないか?ということ。

 他人の頭蓋縫合を触り続けて、8年くらい経つでしょうか。未だ未熟とはいえ、年齢による縫合の硬さの違いや、個人差の大きさを自身の手指で感じてきました。

 来る日も来る日も飽きもせず、よくもまあ、縫合を触り続けてきたもんだと我ながら感心しますが、実体験より強いものはありません。
 頭蓋縫合は個人によって閉じ気味の人ありーノ、開き気味の人ありーノで実にバラエティに富んでいます。そしてそれがまた、密接に体調と関係し、病気の問題ともリンクしていることは確信を持って言えます。

 閉じ気味の人は鼻が詰まることが多く、当然ボーッとしてやる気が起きないという傾向性があるように思えます。
 開き気味の人は首のコリが酷く、血液の再還流がなされづらい傾向の人が多いようです。また、日によって開きっぱなしだったり閉じっぱなしだったり、一つの傾向ではない人もいます。

いずれにしても、施術方法はさほど変わるものではなく、ある種の刺激によって柔軟性が回復してきます。(あくまで病気のレベルではないときですよ)

 頭蓋縫合の柔軟性というのは施術上の盲点だと思いますね。
 頭蓋縫合へのアプローチによって鼻がスーッと通ったり、首コリを訴える頻度が少なくなったりするのですから、面白いものです。
 もっともっと頭蓋縫合の重要性に気付き、アプローチする施術家が増えてほしいものだと思う昨今です。

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